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主語を第1人称にしたフィードバック

職場では時期が経つとどうしても立場が徐々に上になり、後輩や部下を指導せざるを得なくなります。

しかし、この指導法、社会に出てから正式に学んだことがない人が殆どではないでしょうか。

運よく理想的な上司のもとで働くことができていれば、自分が上司になった時にその真似をすることができますが、あいにくと反面教師のような指導者の下で働き始めることになった人もいるはず。


そんなときの部下指導の方法として、コーチングの手法である、第1人称を主語にしたフィードバックが非常に有効だと思っています。

私はこう思う、と自分の考えを言うだけで、相手がどうだと決めつけない。

こちらのイラストの上司、部下の手術の成功を喜んでいます。

これがもし、君は手術が上手くなったね、と部下の方を主語にしてしまうとどうでしょうか。

部下が自信のない人だった場合、いや、自分はまだ自信を持って執刀できない、上司の判断は間違っている、と思ってしまうかもしれません。

あるいは、常に上司から褒めてもらいたいがために研鑽を積むという、他者からの承認欲求をする習慣ができてしまうかもしれません。


ところが上司がどう思っているか、と主語が上司の場合は、どう思おうとそれは上司の勝手な気持ち、自由な考えなのであって、部下がとやかく言える筋合いのものではないのです。

なんだか勝手に喜んでいるなあ、と思っても、それは上司の気持ちなので、仕方がありません。

そうか、先輩は自分の執刀した手術が無事終わって喜んでいるんだ。

先輩を安心させることができたのかな、ちょっと嬉しいな、と思えるかもしれません。


前半の「予定時間内に無事終わった」というのは部下の手術結果の客観的事実を述べているだけなので、上から目線で部下を評価していることにはなりません。

相手がしたことに対してフィードバックする場合は、客観的事実を述べるにとどめる、というのもコーチング的指導のポイントです。


相手が上達したとか、上から目線で評価せず、部下の成長が嬉しい、と単に自分の気持ちを述べる、ぜひ、やってみてください。


若手医師が予定時間内に無事手術を終えました
若手医師が予定時間内に無事手術を終えました

この記事を書いた人:山本明美(旭川医科大学名誉教授・リーダーシップを育む成長支援コーチ

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