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『自分は何者?』と思ったら、心が動いた出来事から逆算する
心が動いた出来事から、アイデンティティを見つけ、認め、育てる あなたは、もう『何者か』になっている ― 心が動いた出来事から、アイデンティティを見つけ、認め、育てる あなたは、『私は何者なのだろう』と考えることがありますか。 長く務めた役職を離れたとき。 子育てや介護で仕事との距離ができたとき。 周囲の人の華々しい活躍を目にしたとき。 『自分は結局、何者にもなれなかったのではないか』と感じることがあるかもしれません。 けれども、自分が何者であるかは、現在の肩書だけでは決まりません。 自分でも忘れていたアイデンティティが、思いがけない出来事によって姿を現すことがあります。 友人を診た医師が正しく診断を下したたことが、なぜか自分のことのように嬉しかった 先日、友人とLINEで会話していたときのことです。 友人は、皮膚にかゆい発疹が出たため、自分なりにインターネットで原因を調べたうえで、近くの皮膚科を受診しました。 診察した女性皮膚科医は、簡潔な問診を行い、友人が桜の木のある散歩道をよく歩いていることと、皮疹の様子を手がかりに、毛虫皮膚炎と診断しました
11 時間前読了時間: 7分


職場への不満を行動に変える三つの問い~役職がなくても始められるリーダーシップ
大きな制度改革から身近な改善まで、気づいた人の主体性が社会を少しずつ変えます ― 愚痴を『自分にできること』へ変える主体性 皆さんは、身の回りで『どうして、いつまでもこのやり方なのだろう』『誰かが変えてくれないだろうか』と思っていることはありませんか。 職場の非効率な仕組み、女性医師が働きにくい勤務体制、必要な情報が届かない組織、地域の不便な連絡方法。 気になることがあっても、自分が声を上げるのは出過ぎたことではないかと考え、黙ってしまうことがあります。 日本では、謙虚であることが美徳とされてきました。相手を尊重し、自分の考えだけを押し通さない姿勢は、とても大切です。けれども、謙虚さと、必要な行動まで控えることは違います。 不満は、変えたいものに気づいているサイン 何かに不満を感じるとき、そこには『本当はこうあってほしい』という願いが隠れています。 連絡がもっと簡単になってほしい。 育児をしながらでも能力を発揮できる職場であってほしい。 若手が所属や地域に関係なく学べるようになってほしい。 不満そのものが悪いわけではありません。違和感に気づく感受
9月11日読了時間: 7分


面識のない人に依頼できますか~若手医師から教わった一歩踏み出す勇気
― 一歩踏み出す人のそばにいると、自分も動き出せる あなたは面識のない、ずっと年上の人に、自分たちのための講演をお願いできますか。 私は最近、皮膚科専攻医4年目の先生から、その問いを突きつけられるような経験をしました。 1人の勇気ある行動が、多くの人に勇気をもたらします といっても、先生から直接そう問われたわけではありません。 その方の行動を見て、私自身が考えさせられたのです。 面識のない若手医師から届いたメール 連絡をくださったのは、東邦大学医療センター大橋病院に勤務する、皮膚科専攻医4年目の須藤上治先生です。 須藤先生は、平成生まれの若手皮膚科医が、所属や地域の垣根を越えてつながる『平成デルマ会』の発起人でもあります。 平成デルマ会 Instagram https://www.instagram.com/heisei.derma/ 須藤先生は、私とはまったく面識がありませんでした。 それでも私のウェブサイトに掲載していた連絡先を見つけ、若手皮膚科医向けに皮膚病理のセミナーをしてもらえないかと、丁寧なメールを送ってくださいました。...
9月4日読了時間: 6分


その仕事は、あなたが本当に残したいものですか
― 人生は一度きり。効率よりも、心が動くことを選ぶ 「成果を増やすには、どの方法が最も効率的か」 限られた時間の中で仕事をする私たちにとって、効率を考えることは大切です。 けれども、効率よく積み上がった成果が、自分の心をまったく動かさないとしたら、それを長く続けることはできるでしょうか。 このことを考えるきっかけになったのは、最近、私の動画チャンネル収録のためにインタビューさせていただいた京都大学皮膚科教授の椛島健治先生が話していたことです。 内容はこちらから動画でご覧いただけます。 https://youtu.be/1A9PpIokZFc?si=UvKZJWyfFL5ihxjh 今や、医学研究の手法は大きく発展し、流行りの空間トランスクリプトーム解析やシングルセル解析など、大量のデータを扱う技術を使えば、そこから見える現象を論文にまとめ、研究成果を積み上げることができます。 しかし、椛島先生は、成果を出しやすいからという理由だけでは面白いと思えない、と話されました。 日頃の診療の中で生まれた疑問を出発点に、自分が知りたいことを追いかける。
8月28日読了時間: 5分


変えないことにもコストがある
現状維持バイアスから1ミリ外へ 同じ年代の、私のよく知るある人が、別の都市にセカンドハウスとして賃貸マンションを借りました。 驚いたのは、セカンドハウスを持ったことではありません。 「別の街にも暮らしの拠点をつくろう」と決めてから、物件探し、契約、必要な物の購入、室内の整備まで、わずか二か月ほどでやり遂げた、その行動の速さでした。 その様子を見ながら、私は気づきました。 私は仕事に関する新しいシステムの導入には比較的すぐに動ける一方で、暮らしを大きく変えることには、思っていた以上に慎重になっていました。 「長男・長女として育ったから」「保守的な家庭だったから」など、なかなか動き出さない理由を探そうと思えば、いくらでも見つかります。 でも、同じ時間を使うなら、できない理由を探し続けることではなく、現状から1ミリ外へ出るために使った方がよいのではないか。そんなことを考えました。 現状維持バイアスは、誰にでもある 人は、今の状態に不満があっても、変化に伴う不確実さや手間を大きく感じると、「とりあえず今のままで」と考えやすくなります。これが現状維持バイア
8月21日読了時間: 4分


自分の経験が一つにつながるとき~対話で見つけた私の本当の強み
「あのときの経験は、ここにつながっていたのか」 誰かとの対話をきっかけに、過去の出来事の意味が突然見えてくることがあります。ばらばらだった点と点の間に一本の線が引かれたような、深い納得感を覚える瞬間です。 人と人の出会い、対話のなかから点と点をつなぐ線が見えてくる 後輩の言葉で見つけた、思いがけない一本の線 退職後、元の職場を訪ねたとき、ある後輩に「これから、どんなふうに仕事を続けていきたいですか」と尋ねました。 返ってきたのは、こんな言葉でした。 「点と点がつながるような生き方をしたいです」 これは、私が退任記念講演や最終講義で引用した言葉です。 スティーブ・ジョブズが語った「点と点をつなぐ」という考え方に、私は自分なりの解釈を加えて伝えていました。 どの点と点が将来つながるかは分からない。つながらない点もたくさんある。だからこそ、今できる範囲で、たくさんの点を打っておくことが大切なのではないか——という考えです。 後輩がその言葉を覚え、自分の生き方を考える道しるべにしてくれていた。 そのことを知り、私が以前に打った一つの点が、彼女の未来につな
7月31日読了時間: 4分


自分の強みは、「誰かとの違い」から見えてくる
~自分にとっての「普通」が、実は大切な特徴かもしれません~ あなたは、自分の特徴や強みをどのくらいご存じでしょうか。 「自分のことは自分が一番よく分かっている」と思いがちです。 けれども実際には、自分にとって当たり前にできることほど、その価値に気づきにくいものです。 「私には、取り立ててとりえなんてない」と思っている方もいるかもしれません。 しかし、誰かとの違いに目を向けると、自分では見えていなかった特徴が、ふっと輪郭を現すことがあります。 かつての同級生や友人と自分を比べることで私の特徴に気づいた 「計画性がある」と、初めて気づいた出来事 例えば私は、以前から自分に特別な計画性があるとは思っていませんでした。 計画を立てても、その通りに進まず、「また計画倒れになってしまった」と感じることもあったからです。 ところが学生時代、同期の女性と一緒に試験勉強をしたときのことです。 彼女は、立てた計画通りにはなかなか勉強を進めません。 私はその様子に驚きましたが、彼女のほうも、私が計画に沿って勉強することに驚いていました。 そのとき初めて、二人を比べれば
7月24日読了時間: 4分


定年後、私は何をしたいのか~忙しい医師が今から考えたい第二のキャリア
診療、会議、後輩の指導、研究、書類仕事。 毎日、目の前の課題を一つずつ片づけているうちに、気づけば何年もたっていた。 医療者の中には、そんな感覚を持っている方も多いのではないでしょうか。 これからの「自分の物語」を書く これまで自分は「専門医を取る」「論文を書く」「上のポストにつく」「後輩を育てる」と、目の前に置かれた課題に応え続けてきた。 けれども、それは本当に自分が選びたい人生だったのだろうか。 そんな思いがよぎることもあるかもしれません。 私自身も、40年間の医師生活を振り返ると、「長期的な展望を持って歩いてきた」というより、目の前の課題を解決しながら、なんとか定年までたどり着いた、というのが正直な実感です。 周囲から期待される役割を果たしているうちに、自分が本当は何を大切にしたいのかを考える時間を十分に持てたとは言えない気がします。 そんな中、私がコーチの資格をとったコーチ・エイのYouTubeチャンネルの動画(下記)でハッと胸に刺さったフレーズが、動画の中で語られていた「無自覚に自分の物語を生きない」というものでした。...
7月17日読了時間: 4分


自分がいない学会でのプチサプライズ。こんな風に仕事が報われることがある
日々の忙しい診療や研究、あるいは後輩の指導の中で、医師や研究者の皆さんはご自身の仕事を続けるモチベーションをどこから得ていますか? 尊敬する上司からの承認、患者さんからの感謝の言葉、あるいは専門医などの資格取得・・・そんな感じでしょうか。 私が医師になったころも一つずつ手技や知識を身につけ成長を実感できることや、上司からの承認が大きなモチベーションになっていたと記憶しています。 すぐに結果が得られなくても、いつかどこかで誰かの役に立つかもしれない仕事ができる幸せ しかし、臨床40年、そして教授としての10年を終え、定年退職した今は、当時とは違ったモチベーションも生まれています。 先日、元同僚から思いがけない話を聞きました。 私が参加していなかったある学会で、特別講演で登壇された先生が、私が過去に書いた論文を複数引用してくださっていたというのです。 さらに別の特別講演の先生は、ご自身が勉強に使っているものとして、私が公開している医師向けの教育目的のYouTubeチャンネルを紹介してくださっていたそうです。 その話を聞いたとき、私はとても嬉しくなりま
7月10日読了時間: 3分


仕事を一人で抱えていませんか~人に頼ることは相手の出番を作ること
若手を教えたい気持ちはある。 でも、自分の仕事も山積みで、十分に時間が取れない。 そんな悩みを持つ指導者は、少なくないのではないでしょうか。 退職後のベテランの先輩に若手指導をお願いしてみる 先日、私が主宰しているオンライン勉強会である方がこんな悩みを打ち明けてくださいました。 「仕事が忙しくて、若手を教える時間が十分にとれないんです」 それを聞いた私は、ふと思いついて、こんな提案をしました。 「定年退職後で、まだまだお元気なベテランの先生方に、若手教育をお願いしてみてはどうでしょうか」 (これは実際に、今の私自身が楽しくさせていただいていることでもあります。 元の職場で、時々若手の方たちと関わらせていただく機会があり、自分の経験が少しでも役に立つことに、大きな喜びを感じています。) それを聞いたその方はぱっと表情を明るくして、 「さっそくお願いできそうな先輩が、二人思い浮かびました」 と、とても嬉しそうにおっしゃいました。 その瞬間、私は心の中でニンマリしてしまいました。 若手は、豊かな経験を持つ先輩から学べる。 現役世代の指導者は、忙しさの中
7月3日読了時間: 2分
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